【生きている東京展】
2020.09.05~2021.01.31
昨年、開館30周年を迎えた美術館です。
昨年のうちに行きたいと思っていましたが一度目の緊急事態宣言もあり、
今回やっと初めて訪れることができました。
すでに30年前から現代アートを発信してきた場所として、
あまりにインパクトの強い展覧会でした。
さまざまな実験ともいえるような試みに使われた道具の展示や映像、
寺山修司の作品まであって驚きつつも貴重な作品を観ることができました。
まったく思っていたような展覧会とは違い、何かひとつひとつの作品から考えることを要求されているような、
「東京」って何?とまで問いかけてみたくなる作品に囲まれて
大変おもしろかったです。
作品ではないのですが4階の会場にトイレがあります。ちゃんと扉に「toilet」の文字があるのですが…
ここまでくると本当にトイレ??と思えてくるから不思議です。
「toilet」としたこれも作品かな?と思いながら扉を開けると、
本当にトイレでした💦
せっかくなので中を見せていただくと、とってもオシャレな空間になっていて、
鑑賞からの時間を分断することなく、
ちゃんと部屋として壁のタイルなども考えられていると思いました。
そのタイルがなんとショップに並んでいて思わず手に取ると、
一枚のお値段がなかなかして💦
ちょっとお買い上げはないかな〜と諦めましたが、
実際に使われているものが買えるって良いな〜と思いました。
また、この美術館の建物そのものもよく出来ていて、
2階から3階への階段から見た空は東京だけど変わらず青く、
下を見れば人々が通る道が少しだけ見えて、しばらく見ていても飽きない。
このままビデオを廻したら、そのまま作品になってしまうような、
そんな気さえしてくるような場所でした。
もしかすると美術館に来て、こんなふうに感じたのは初めてかもしれません。
ちょっとしたアートのパワースポットみたいに感じました。
ひととおり鑑賞して1階に戻って大好きなミュージアムショップへ。
雑貨と書籍と、どちらもワンフロアずつ場所を割いて充実しています。
もうここまでくると個人美術館の域ではない!とワクワクしてました。
ただカフェが閉まっていたのがザンネンではありましたが、
トータルすると美術館に3時間くらいいたことになっていました。
美術館に行くのに原宿駅から歩くルートを選んだのですが、
あの竹下通りをどうしても通らなければならないとなり・・・
でもこのご時世で行ってみたら、すごい肩透かし!
どこかの町の商店街並みに見事にガラガラで、
とても歩きやすかったのは助かりました。
ここまで来ると、たとえば太田記念美術館に寄るなどしたいところですが、
今回はこちらの美術館のみで退散しました。
最も普段であっても、体力ほぼ使っていて
どこかに寄る気は思いつかないほどパンチのある、
でもまた行きたいと思う美術館でした。