美 🟡 び🔺be ❎ diary

美術館博物館巡りが好きすぎてヤメられません♡どうせなら!とブログにして伝えて残していこうと思い立ちました。食わず嫌いせず、行けるものは遠方でも行くのがスタイルです。

そのつづき③最終回【特別展 国宝鳥獣戯画のすべて】

f:id:first-penging:20210508205526j:plain東京国立博物館(現在休館中)2021.04.1305.30/事前予約制

 

この絵巻は、なぜ国宝なのか??

最初にこの絵巻を観たとき、まずカワイイ

たしかに動物の動きをよく描いているし、おかしみも充分で、ずっと観ていて飽きないし、ずっと観ていられる魅力に溢れている。

でも・・・国宝?

ちょっとそれはイカガなものか・・と素人ながらに首をひねったものでした。

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一番、目にする機会が多い甲巻はさておき、たまに珍しく乙巻丙巻丁巻が観覧できても甲巻のインパクトと完成度の前にいささか見劣りを感じて、途中であまり観なくなってしまうこともありました。でもそれは大いなる間違いだと今回の展覧会で思い知りました。これまで全巻を見る機会はほぼナイに等しく、一部を観て観た気になっていたということです。

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平安時代末期に最初の巻が描かれて、今の時代まで保存されてきたことを考えるだけでもきっと奇跡的なことなのだと思います。

 

少しずつ研究や調査方法がアップしていることにより、この絵巻はかなり身分の高い方もしくは国家レベルのオーダーであったであろうことと、これを鑑賞していた人々もそれなりの立場にあったということです。

保存されていた高山寺では他の経典を最重要とするなかでの鳥獣戯画は「シャレ本」として整理されていたのです。

明治時代となり、主に各寺院に収まる美術品の調査が国家プロジェクトとして動き出し、ついに鳥獣戯画は晴れて国宝に指定されます。

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経緯を知るにつれ、まさしく国宝、いえ国宝でなければならない・・と感じました。高山寺、お寺にとっては経本が何よりの宝物だけど、鳥獣戯画を観て正しい判断をした調査団に敬意を表したいと思いました。

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コロナによる緊急事態宣言が発令され、東博は当面の間、休館になりました。

今後どのようなスケジュールになるかは分かりませんが、この何より楽しい宝物がたくさんの人の目に触れる機会が一度でも多いことを願うばかりです。