そのつづき②【特別展 国宝鳥獣戯画のすべて】
@東京国立博物館 2021.04.13〜05.30/事前予約制
まるで会場がTDRみたいな趣で、2階にエスカレーターで上がって、まずは第1会場に入場するなり、どっぷりと鳥獣戯画の世界を作っていて楽しいです。入口から戯画が動画になっていたり(しばらく見ていても飽きません!)順路の案内をカエルちゃんがしてくれていたり(あちこちでよく働いていますよ)本巻を観る前からも楽しくて、まさしく、good job東博!です。
甲巻の動く歩道に至るまでに初めて見る方にもよく知っている方にもあらかじめパネル展示で、この絵巻はどういうものなのかを短い文章で説明してくれています。多少のことは知っていても、なるほど〜と思いながら進む順路は、それだけでワクワクします。
甲巻でさえ、全場面展示はなかなかスペースや観覧環境などの都合で難しかったので、時期を設けての全場面観覧はあったかもしれませんが、今回の展示方法(動く歩道)と実際の絵巻を観るまでにパネル展示で目を慣れさせて、一回で観ることでひとまずの満足感が生まれるように試みがされています。もちろん、望めば何回でも観ることは可能です。その時も予約制とはいえ行列を回避できるように第一会場を出口まで行って、あらためて第一会場の入り口に行く・・・という順路を確保しています。これはこれまで人気展覧会をいくつも手掛けてきた東博ならではだと感心します。
この絵巻をどうしたら混雑を最小限にそしてゆっくりたくさんの人に楽しんでもらえるか・・ということが形になったのが動く歩道で、一見突拍子もない方法にも思いましたがこれがちょうど良かったのです。動く歩道は特に絵巻物など長いものにチカラを発揮するでしょうし、コロナ禍のみならず、これからの人気展覧会の観覧方法の一つとして定着していくのではないかと思われます。
そして、さらにまだまだ続きます!