【複製芸術家 小村雪岱 装幀と挿絵に見る二つの精華】
@千代田区立日比谷図書文化館
2021.01.22〜03.23
コチラの館は2回目の訪問になります。
前回は、装幀がまだまだ普及していない時代に、
いわゆるお金持ちがバラバラのものを一冊にするためにデザインを頼んで世界に一冊しかない本を作っていました。その美しい装幀の本を紹介してくださる展覧会で、また機会があれが来たい!と思っていました。
なかなか面白い着眼点で展示を考えてくださっているようで
今回も楽しみにしていました。
小村雪岱の展覧会を見つけたら、
もういつ行こうか〜とスケジュールを考えます。
浮世絵?日本画?どの分野にも入るし、
でも100%当てはまらない魅力があります。
そしてちょうど今、三井記念美術館で
【小村雪岱スタイル 江戸の粋から東京モダンへ】
(2021.02.06〜04.18/日時指定予約制)と題した展覧会が始まっています。
あちこちで雪岱がまとめて観られるようになってウレシイです☆
さて、日比谷図書文化館の展覧会に話を戻しますと、
今展覧会は主に装幀や挿絵に注目してしています。
これまでもそれなりにはあったかもしれませんが
大体は原画で額に入っていたりして、かしこまった形が多かったと思います。
今回は新聞小説が掲載されている新聞をそのまま展示されていました。そのリアルタイムな空気感が伝わってきて、本当にこれを読んで見て楽しみにされていた人がたくさんいたんだろうな〜と思いました。
それから、これは知られていることですが
泉鏡花の書き下ろし小説の装幀を手がけた実際の本が展示されていました。
ワタシなら本をめくる前に、まずは装幀を味わいたくなり、なかなか読むまで時間がかかりそうです。本当に美しいです。味わいがあります。
他にも鏡花の人脈を生かして鏑木清方著書の装丁も手がけています。
また、これは今回ワタシは初めて知ったのですが
資生堂のロゴは雪岱がデザインしたということです。
資生堂は昔から本当に広告が上手で、いいかどうかわからなくても
あのCMや新聞広告を見ると、新色の口紅をつい手に取ってみたくなります。
そういえば先日、展覧会が終了してしまいましたが
石岡英子氏も資生堂宣伝部の出身でしたね。
資生堂の広告を作る人は、同時に時代を作る人でもあったのかな?と思いました。
資生堂のロゴが雪岱だったとは・・・
誰かが考えてはいるんだろうけど、こんな有名な人が?とは思っていませんでした。
展示室はひと部屋のみで、そんなには広くないですがスペースを有効に活用して、多数の展示を可能にしていますし、見応え充分です。
写真撮影もOK(なぜか館内は写真撮影NGです)ですし、楽しめます。
三井記念美術館とも距離が近いので
合わせて行かれるとより楽しめるとオススメします☆
ワタシも別の会場で観ていますが大好きな美術館での展覧会なので
タイミング合えば、また出かけたいと思います。