【至高の小磯良平 大野コレクションのすべて】
2020.12.24〜2021.03.21
お隣の駅にある神戸ファッション美術館にはわりに行くのですが
今度、行こう、次は行こう・・・とずっと行けずじまいでしたが
今日やっと行くことができました。
神戸ファッション美術館のある場所からひと駅分で
でも距離があるわけではなく、徒歩10分ほど、
オシャレな街を抜けて信号ひとつ渡ると、もう目的地です。
それほど大きくはないけれど、
サクッと観るでも、しっかり観るでも
どちらでも楽しめる、ちょうどいい広さです。
今回の展覧会は、
株式会社大野石油店の現会長・大野輝夫氏のコレクションです。
コレクションを始めたキッカケは
「小磯先生の絵が好きだったから」というシンプルで
これ以上も以下もない真っ当な理由です。実に清々しいですね。
いまコレクションは359点にもなるそうです。
今日、観たきたなかで印象に残っている作品をあげると
チケットやリーフレットにも採用されている『化粧する舞妓』(昭和33年)で、小磯が舞妓姿の久富美さんを見て「おもろい顔」と感銘を受けモデルに描いた絵は2年半で10点にもなるそうです。
あと『室内のバレリーナ』(昭和42年)は、
なぜかバレリーナの格好をした女性がキャンバスに向かって筆を持っていて
そして顔はコチラを見ている・・・という構図で
ひとめ見た時、フェルメールの『手紙』のようにも思いました。
『リュートを持つ夫人』など、モデルに持たせる小道具も似ているところがあるようにも思いました。
一度にこれほどの小磯を観るのは初めて大変、見応えがありました。
それから敷地内に小磯のアトリエが移築されていて中に入ることができます。
入り口にベンチのようになっているところがありコンセントもありました。
実際に絵を制作していた部屋の空気がなんだかそのまま残っているような気がして、少し緊張感のようなものも感じられました。
ちょっと時間ギリギリで最後は駆け足で観たのは、もったいなかったですが
また違う展覧会か、常設展でゆっくり来たいと思います。