【島根県立美術館コレクション】
特別展を目的で行くのではなく、
その美術館の収蔵品をメインに観ることをやってみたいと
いつも思ってはいるのですが・・・
案外しづらいものだと気づきます。
でも、コチラの美術館のコレクション展は本当に行きたかったので
今回とっても楽しみに行ってきました。
と、その入り口に向かう途中のエリアがライブラリーになっていて
デスクにライト、コンセントまで配備されています。
またデスクに座ってココから見るガラス越しの宍道湖がまたイイ景色です。
ちょっと休憩にも使えるかな?と思いました。
さらに!ここで岡本太郎の著作全集を見つけてテンション上がります!!
第一巻を少しだけ・・・と読み始めると、もう止まらなくなって
これではコレクション展を観る時間がなくなる〜と、
ようやくキリのいいところで置きました。
また近所の図書館で借りて読もうと思います。
そうして、ようやく展示室へ。
[西洋絵画ー風景と物語]
最近よく観かけて気になっているポール・シニャックで
作品は『ロッテルダム、蒸気』がありました。
少し大きめのちょっと細長いドットの連続で描かれた絵に
ワタシは不思議な魅力を感じています。
シニャックという名前も覚えやすくて(お酒のコニャックみたい)
いつかまとまった展覧会があるといいな〜と思います。
[洋画名品選 戦後篇]
思いがけず菅井汲の作品がありました。
でもワタシが知っているスタイリッシュなものではなく
パリで仕事をしていた頃の菅井が感じた日本の土俗的なイメージを形にしたものだそうです。
意外な感じのするというか、
アーティストの一面しか知らなかったんだな〜と思う一枚でした。
この部屋が一番、長くいたと思います。
一年かけて12期に分けて紹介されていたようで、
ワタシはそのうちの10期目を観せていただきました。
これは毎月、通ってもおもしろかったかも?と思いました。
それだけ収蔵品の幅が広いということですね。
よくある有名どころではなく、初めて観る作品ばかりでした。
北斎の水の表現にはやはり目を見張るものがあります。
『冨嶽三十六景/穏田・水車』
溜まる水、落ちていく水、流れていく水・・・少しずつ違います。
北斎がスゴいことは重々わかって観ても、あらためて感心します。
[舩木倭帆 暮らしのガラス]
「器は使われて初めて器になる」と考えて一貫して作り続けたのは
日々の暮らしのためのガラス器だったとのことです。
この考えにはワタシも思うところがあります。
北大路魯山人も最初は自分の店に出す料理のために器を作っていたのが
器そのものが有名になってガラスケースに入って観るものになっています。
それがいいとかそうでないとかではなくても違和感は拭えません。
魯山人もこの器にどんな料理を盛ればいいのか、もしくはこの料理に合う器はなんなのか?を考えていたのでは・・と思うからです。
本題に戻ります💦
舩木の考えは作品に反映され、とても素敵な色と形で
観ているだけでもうっとりするのですが
たしかに・・これが食卓にあったら、と想像できるのです。
カットやデコレーションに頼らず、
デザインで工夫されていてオシャレです。
そして単色のガラスそのものがとにかく美しいと感じます。
本当にてんこ盛りなコレクション展で素晴らしかったです。
きっといつ来ても新しい感動があるんだろうな〜と思いました。
これからも思うときにスケジュールに入れて訪れたい場所です。