美 🟡 び🔺be ❎ diary

美術館博物館巡りが好きすぎてヤメられません♡どうせなら!とブログにして伝えて残していこうと思い立ちました。食わず嫌いせず、行けるものは遠方でも行くのがスタイルです。

【篠田桃紅展  墨と100年とどめ得ぬもの墨のいろ心のかたち】

 @そごう美術館 2021.04.0305.09

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ご本人は今年31日お亡くなりになりました。御年107歳。

人生100年時代の最先端ともいうべき前へ前へと挑戦し続けた一生だったようです。

 

これまでも展覧会が巡回されていて、どこかで観れたら・・程度でしたが、日美アートシーンで紹介されて、ご本人の過去映像のインタビューを見て、これはちょっと行っておこうと思いました。

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展覧会には、あって普通?と思うタイトルやキャプションがありません。

日美アートシーンのなかでインタビューでも仰っていたのは

「タイトルつけると、そのタイトルに縛られて、発想が広がらないでしょう?観た方が観たように感じていただけたらいいと思うの。」

たしかにそれはあると思います。また、書も読めてしまうと、その文字の意味に囚われて、そこで思考が止まってしまうこともあります。書が苦手とか、わからない・・は、ここから始まるんだろうな、と思いました。ただ最近は、読めなくてもわからなくても、その書いた字を感じればいいのでは?とワタシなりの楽しみ方を見つけたので書も良いと思い始めたところです。

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そのことを知って会場を周ると、作品の説明がないというのはなんと楽なんだろう、ということです。どう見えてもそれが答えと言われると、作品ができた経緯を知らないと楽しめないわけではなく、いま観ていま感じればいい、という何の準備も必要ないことがこんなに楽なのか?と思いました。

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今回、とてもありがたかったのは、美術館が用意してくださったプリントで鑑賞を楽しむ5つの視点を記していて、また後でもゆっくり読めるように作品の一部ではありますが解説を付けてくださっていることです。うんうん、これは助かります。これまでは、展覧会撮影OKなら撮影しますがNGならキャプションをメモ取るのに必死で💦何だか作品よりキャプションを見に来たような、妙な気持ちになることも少なくありません。

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墨を使っての作品は書も画も抽象画のようでもあるし、日本画のようでもあり、そこに何か解説する言葉は、いらないと思いました。

形・色・墨の流れ・・何より驚くのは100歳近くに制作された作品でなかなかの大きさに上から下に向けて一直線に引かれた何本もの線が力強く引かれ、これは気持ちの強さと本当に書くための力の入り用が伝わってくる作品です。


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「絵は描くんじゃない できちゃってるもんなの」

書き出しさえすれば、筆がその先を描いてくれる・・ということでしょうか?

 

「一寸先はどうなってるかわからない それは、人生のようにね」

フッと笑いながら仰る様子が、100年を真剣に生きてきた凄みかな、と思いました。無事に観にいけてヨカッタです。