美 🟡 び🔺be ❎ diary

美術館博物館巡りが好きすぎてヤメられません♡どうせなら!とブログにして伝えて残していこうと思い立ちました。食わず嫌いせず、行けるものは遠方でも行くのがスタイルです。

【テート美術館所蔵 コンスタブル展】

f:id:first-penging:20210410225558j:plain三菱一号館美術館 2021.02.2005.30

 

こんな時期に海外の美術館から作品が来ることが本当にありがたいです。

 

コンスタブルは初めて知る名前で、まったくノーマークでしたが、あのターナーと同時代の画家ということで興味がわき行ってみることにしました。

会場が三菱一号美術館で、行くと思うだけでもテンション上がります。

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ターナーときくと、風景画の素晴らしさ、空や風の描き方などにビックリするやら感動するやらで、初めて観たときのことを思い出しました。

そのターナーとライバルのコンスタブルということで、何で今まで知らないできたのだろう?と思うくらい、もっと以前にせめてお名前くらい聞いたことがあっても良さそうなのにな〜と思いました。

 

日美のアートシーンでも紹介されていた時にターナーとの絵画対決の話を知り、また会場でも詳しく解説されていて興味深く観せていただきました。

その絵画対決の話を少ししますと、ターナーがコンスタブルの絵の出来栄えを見て、このままでは隣に飾られている自分の絵が目立たない・・・負ける・・・と思って、目立つ赤いものを波間に描きます。それを見たコンスタブルは「ターナーはここにやってきて、銃をぶっ放して行ったよ」という言葉が残っているくらい、かなり気分の良くない行動だったのでしょう。そのターナーの絵を見ましたがその赤い一部分を手で隠して見た方がなんの違和感もなく良いと感じるのですが・・逆にこの赤いの何?ってワタシはなりました。

この話を知らなかったら波間の赤いものに囚わたままだったかもしれません。

でも・・その赤いものを書いたからといってもコンスタブルの出来栄えが素晴らしすぎました。今までのターナーのイメージがかなり良かっただけにこのエピソードはショックでした。そんなことしなくてもターナーにはターナーの持ち味があると思っていたので、それだけコンスタブルがおっかなかったのかもしれません。

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空や雲の描き方が徹底されていて額の向こうに本当の景色が広がっているような錯覚を覚えました。雲だけを見ていても飽きません師、本当の雲を見ているのと同じようにいつまでもその行方を見てしまうような、そんな魅力に溢れています。その手前に緑が広がっていて、もう建物は添えものレベルに思えてしまうくらい、自然の存在感が圧倒的で美しいです。

絵によっては5分の4という・・まさに雲が主役です。

コンスタブルは「雲の習作」で、『空は自然界の〈光の源〉であり、あらゆるものを統べている』と記しています。そこに無限の魅力を感じていたのでしょうね。また、コンスタブルは自分の生活や身の回りと密接な場所を描く方だったようです。そんなに遠くへ行かなくても描くものはあるし、空や雲や陽の光は毎日ちがうし、そんなふうに今ある場所を大切にすることに気づかされる展覧会でもありました。